2013年9月20日(金)~23日(月)秋田県秋田市の秋田大学にて「日本教育工学会 第29回全国大会」が開催されました。学会2日目に校務改善に関する調査結果について発表を行いました。
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「校務支援システムの運用による校務改善に関する経時的分析」
宮田明子(スズキ教育ソフト株式会社)
伊藤三佐子(スズキ教育ソフト株式会社)
山本朋弘(熊本県教育庁)
堀田龍也(玉川大学)
片山淳一(岡山県総合教育センター)
鈴木広則(スズキ教育ソフト株式会社)
校務支援システムの運用前・1学期後・学年末の3期において実施した質問紙調査の結果について発表しました。3期すべてに回答のあった教員を分析対象として、校務の状況や校務支援システムの機能の必要性の変容について分析しました。
校務の状況については、質問した6項目「出欠状況の把握」、「転記ミスの少なさ」、「個人情報の保護」、「情報共有」、「評価内容の質的向上」、「効率的な処理」のすべてで、運用の時間経過とともに、校務の状況が改善されることが示されました。その中でも、「出欠状況の把握」「転記ミスの少なさ」「個人情報の保護」は、特に運用初期である1学期後に大きく改善され、「情報共有」「評価内容の質的向上」「効率的な処理」は、運用が進むにつれて徐々に改善されることがわかりました。
校務支援システムの機能の必要性については、「成績・所見の入力支援」、「成績一覧表の印刷」、「生徒指導情報の把握」など、質問した10項目中8項目で、運用の時間経過とともに、必要性を実感することが示されました。その中でも、「成績・所見の入力支援」「成績一覧表の印刷」「出欠状況の把握」などの成績処理や通知表作成の機能は、特に運用初期である1学期後に強く必要性を実感し、「学習履歴の把握」「生徒指導情報の共有」などの指導情報の把握機能は、特に1学期後が過ぎてから必要性を実感することがわかりました。
発表に対して、今後行っていく分析等について質問がありました。
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