2014年10月24日(金)~25日(土)京都府京都市の京都テルサで「第40回 全日本教育工学研究協議会全国大会」が開催されました。分科会で校務の状況に関する意識の変化について発表を行いました。
W分科会-h
「校務支援システムの運用による校務改善に関する意識の経年変化」
宮田明子(スズキ教育ソフト株式会社)
伊藤三佐子(スズキ教育ソフト株式会社)
山本朋弘(熊本県教育庁)
堀田龍也(東北大学大学院)
片山淳一(赤磐市立山陽東小学校)
鈴木広則(スズキ教育ソフト株式会社)
校務支援システムの運用前・1年後・2年後の3期における質問紙調査、教員へのワークショップ形式の聞き取り調査を実施し、システムの運用開始から2年間における校務の状況に関する意識の変化について分析しました。
質問紙調査では、「出欠状況の把握」「個人情報の保護」「転記ミスの少なさ」「効率的な処理」「評価内容の質的向上」「情報共有」の6項目すべてにおいて、システムの運用前より運用後の方が平均値が高かったことから、システムを運用すると、校務の状況が改善されたと感じると考えられることが示されました。ただし、「情報共有」の1項目においては、1年後と比べて、2年後の方が平均値が低かったことから、運用が進むと、情報共有について課題を感じることがあることが示されました。
ワークショップ形式での聞き取り調査では、システムの運用状況、運用面での工夫、課題等について書き出してもらった付箋紙の内容分析を行いました。分析の結果、システムの運用後には、出欠状況が早く把握できるようになったり、作業負担が軽減したり、共有できる情報の範囲が広がったりする等の変化があったことが示されました。また、システムをより有効に活用するためや、システムの課題をカバーするために運用面での工夫があることが示されました。
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