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校務の情報化推進セミナー2011 岡山会場 セミナーレポート
2012年1月21日(土)岡山のコンベックス岡山国際会議場にて「校務の情報化推進セミナー」が開催されました。県内外から101名の先生方の参加がありました。
実践報告
コーディネーター
堀田龍也(玉川大学教職大学院 教授)
発表者
新保元康(札幌市立山の手南小学校 校長)
金俊次(米沢市立第四中学校 校長)
「校務の情報化」を進めている小学校、中学校それぞれの校長先生の立場から学校の取り組みについて発表していただきました。

新保先生からは、校務支援システムを活用して行っている出欠席管理や通知表作成について報告がありました。新保先生の学校では、朝の会で出欠を取り、情報を受け取った養護教諭がすぐに校務支援システムの出席簿に入力しているそうです。早い段階で学校全体の出欠状況が把握できるので、家庭への連絡や学級閉鎖の判断などが迅速にできるというお話がありました。また、校務支援システムでは、欠席者の数だけではなく、欠席者氏名・理由・連続欠席日数も一覧で見ることができるので、よりきめ細やかな指導・対応ができるというお話がありました。

金先生からは、校務支援システムを活用して行っている成績処理についての報告がありました。校務支援システムでは、各学級・各教科の成績入力状況が把握できるので、終わったところから成績一覧表の確認や通知表の印刷ができ、効率的に作業が進められるようになったというお話がありました。また、金先生の学校は、耐震診断の結果、校舎が使えないため、現在、仮校舎で授業をされているそうです。仮校舎へ引っ越しをするときも、校務支援システムが入っているサーバー機を移動させれば、すぐに校務の作業が始められたので便利だったというお話もありました。

実践報告の最後には、参加者がグループとなって、グループ内で意見交換をする時間も取られました。
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操作体験
進行
鈴木真理(スズキ教育ソフト株式会社 インストラクター)
天野衣美(スズキ教育ソフト株式会社 インストラクター)
1つのグループにつき1台のコンピュータを使用して、校務支援システム〈スズキ校務シリーズ〉の操作体験を行いました。

顔写真を見ながら成績を入力できる機能、日常の様子に対するコメントを参照しながら所見を入力できる機能、過去年度の記録をすぐに閲覧できる機能などが紹介されました。また、出席簿から通知表へ、通知表から指導要録へと記録や成績が一瞬で転記される機能を見た参加者からは、驚きの声が上がりました。
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調査報告
発表者
山本朋弘(熊本県教育庁教育政策課 指導主事)
校務情報化支援検討会が実施した校務の情報化に関するアンケート調査の調査結果について、報告がありました。

調査結果から、校務支援システムの機能の中で、重要度の高い帳簿の印刷機能や入力したデータを再利用する機能への必要感が高いことがわかりました。また、校務支援システムの導入によって、校務の現状(教師の負担軽減、効率的な処理、情報共有)を大幅に改善できることが示されました。
教育委員会や学校等で校務支援システムの導入を検討する際にも、このような調査結果を有効活用して、校務の情報化による負担軽減と子どもと向き合う時間の確保を推進してほしいというお話がありました。
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総括講演
講師
堀田龍也(玉川大学教職大学院 教授)
堀田先生の総括講演では、校務を情報化する意義や校務支援システムの役割についてお話がありました。

校務を情報化する意義について、「学校全体で子どもの情報を蓄積、共有することは、質の高い指導につながります。つまり、校務の情報化は、学力向上を組織的に行うときのバックボーンになるのです。」とお話がありました。教員が表計算ソフトを使い、成績処理や通知表作成を行っている学校が存在する現状にも触れ、「教員は子どもの状況を把握して、指導するのが仕事。表計算ソフトの管理や世話をすることが、本来の仕事ではありません。」と堀田先生。「教員の正確な判断を助ける仕組みが校務支援システムです。現実的な業務改善をイメージした校務支援システムを段階的に、戦略的に導入することが必要です。」というお話がありました。
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